google.com, pub-5466711727949766, DIRECT, f08c47fec0942fa0 ふとした事で昔の事を思い出した話。 Jun 03-旅するように暮らしたい

ふとした事で昔の事を思い出した話。 Jun 03

2023/06/19

シニア 撮影 飛行機

t f B! P L

少し前のことになりますが、イギリス国王の戴冠式の映像を見ていた時にふと昔のことを思い出しました。33年も前のことでした。




その戴冠式の時、上空にジェット機のエアロバティックチームが飛んでいたのを憶えていますか?イギリス空軍のレッドアローズ (Red Arrows) です。チームはイギリス空軍の優秀なパイロットを集めた精鋭部隊です。 


エアロバティックというのは航空機を使って行うアクロバット飛行のことです。日本で言えばブルーインパルスですかね。世界には沢山のエアロバティックチームがあります。


当時、私は世界のエアロバティックチームの取材をしてました。パスポートの記録を見ると 1990年 cyprus キプロス島 とありました。ギリシャのキプロス島、あのビーナスが生まれた島と言われています。


イギリスでは冬になると天候が不安定になるので、冬季訓練をギリシャのキプロス島で行うことになっています。我々撮影チームはギリシャに入り「アクロティリ」というイギリス空軍基地に向かっていました。

この基地で約 1 か月間レッドアローズは訓練を行う予定になっていました。その様子を取材することが今回の目的でした。到着早々、私は歓迎の意味で将校クラブのパーティーに招待されました。


そのパーティーのドレスコードはブラックタイだったので、私はボータイをしめて参加しました。その入口にはブロンド美人が両肩を出したカクテルドレスで参加者をにこやかに出迎えてくれました。


そこにはエッグノックという非常にきついお酒がたくさん置いてあり参加者は1杯飲み干して入場するみたいでした。飲んだ私は度数の強さに「ウッ、フェ〜!」となってしまいました。


私はひどい英語で参加者と話しましたが、上手くコミュニケーションできなくて、だんだん「壁の花」状態になっていきました。ちょうどその時、パーティーの主役であるレッドアローズのパイロットたちが到着してきました。


ドレスコードはブラックタイなのに彼らはタイをしていません。「どういうこと?」と見ていると、若い女性が赤いリボンのロール巻きとハサミを持ってきて、チームのメンバーに切った赤いリボンを渡していきます。

すると器用にボータイ風に締め始めまして、真っ赤なリボンがおしゃれなボータイに早変わりです。「なんて洒落たやり方か!」と思いました。あまりにスマートでサマになっているのでとても感心しました。


レッドアローズのパイロットたちは空軍のエリート集団です。アメリカのトップガンと同じです。頭脳明晰で身体能力も高くイケメン揃いです。そのせいか身のこなしも自信に満ち満ちています。


女性客たちがメンバーを取り囲みにぎやかに盛り上がっています。私は僻み根性もあってちょっとしらけ気味で見ていました。でも、さすが主役です。おいしいところを全部持ってってしまいました。


「壁の花状態」の私でしたが、ふと見ると少し離れたところに「壁の花」がもう 1人いるじゃありませんか?私と彼は拙い英語で会話してみると彼は北欧フィンランド空軍のパイロットだそうです。


彼も母国ではエリートだと思いますが、ここでは親しい人もいないようなので、身振り手振りを交えてお互いの話をしました。強いお酒のせいか2人は結構酔っ払っています。


すると彼はいきなり、お前の名前は長くて覚えられないから今から「オキナワ」と呼んでもいいか?と言い出す始末です。私も面倒くさいので仕方なく「OK OK」と応じていました。どんな話をしたかも憶えていません。

翌朝、我々は基地の駐機場で「BAe ホーク」を撮影をしていました。「BAe ホーク」はレッドアローズのメイン機として知られています。この機体と高い技術でこのチームは世界のTOP3と呼ばれていました。


我々が撮影していると、彼がスタスタと寄ってきて「よお、オキナワ」と話しかけてきました。彼いわく「俺は今日国に帰るけど又どこかで会うかもな〜」と人懐っこい顔で笑いました。


仮に私がフィンランドに行ったとしても、彼と再会することは難しいでしょう。彼もそれは承知していると思います。それでも彼は「また会えたら良いな」と言います。こんな時私は「世界には善人しかいない」と確信します。


東洋のハズレから来た私に対して世界の人たちは何とフレンドリーなんだろうといつも思います。お互い笑顔で「HelloとGood byそしてSee You Again」を言い合うことが世界のスタンダードなんだと思います。


フィンランド空軍の彼も私と同じ位の年齢になり、今頃「オキナワ」と呼んだ日本人のことを思い出しているかも知れません。

いや〜!やっぱりソレはないか〜。

それでは、また~。


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2022年現在、65歳のシニア世代の自分が感じたことを発信したいと思ったのが出発点です。やってみて良かったこと。買ってよかった物。試してみたら意外と楽しい事、また得したこと等を記録していこうと思います。

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